大地震や大津波が東京を襲った場合、歳出が突出し歳入は縮小することで、国債の発行が膨大となる一方、国債を買う人がいなくて国家破綻状態になる可能性が高くなります。
国債の買い手がいなくなり、国の予算がつかなくなった状態が国家破綻ですので、大災害が国家破綻につながる可能性は高いことになります。
日本が国家破綻すると急激なインフレになる可能性があります。
インフレとは現預金の価値が低下することです。(株や金は上昇)
つまり、大地震により、現預金がリスクにさらされる可能性があるということです。
今までの長いデフレ時代は、下手な投資をするより現預金で持っていることがリスクが低かったのですが、それが正反対になる可能性があります。
地震や津波によって投資にリスクが発生することを書いてきましたが、実際には、激動の時代は現預金も含めて全ての資産にリスクがあります。
その時々に一番美味しい投資をすることは、大地震などのリスクヘッジにもなることを、2005年からずっと言ってきました。
金(ゴールド)を資産の半分とし、残りをレバレッジかけて豪ドル/円買いが、激動の時代の基本スタンスです。
従って、新イーグルフライ会員の方で資産の半分を金(ゴールド)にされてきた方は、それだけでもかなりの資産が形成できています。
今後についても、その時々に一番美味しい投資をすることが、災害による資産のリスクヘッジにもなります。
ところで、地震や津波による資産のリスクについて認識している人は、案外少ないです。
関連記事は少ないですし、そもそも記事を書ける人も少ないと思います。
それには、いくつかの理由があります。
1)一般の投資の世界では地震リスクを考えない
2)いつくるか分からないことや想定外のものは排除
3)悪いことは考えたくない
想定できる地震リスクや津波リスクを想定外としてしまうのは、あまりに愚かであることが福島原発事故で分かったことです。
想定できるリスクを想定外とした時、そのリスクが顕在化することでパニックに陥ります。
リスクで一番大きいものが、このパニックに陥ることかもしれません。
パニックになると人は、それこそ想定外の反応をするからです。
チェルノブイリの事故も、スリーマイルの事故も、想定外の人為的ミスやそれらが重なったことが事故の原因です。
福島原発は想定外の災害が原因とされていますが、これは人災だと思います。
日本は世界でも有数の地震国であり、津波もあり、危険性が指摘されていても、それを握り潰していたからです。
人は間違いをするものだから、間違いをしても大丈夫なようにするのが、フールプルーフという発想です。
これは投資でもビジネスでも役立つ考え方です。
たとえば、高いレバレッジで取引するFX口座には、少しの証拠金だけを入れておくのはフールプルーフの考え方です。
オーダー価格や桁を間違えたり、売り買いを間違えたりするのは勿論、突発的な相場変動があって損失を出したとしても、強制ロスカットで自動的に逃げることができるからです。
地震があっても、自分が何か間違えたとしても、大丈夫なようにしておくというのが、本来のリスクマネジメントです。