先日、千葉の館山に行ったときに面白いものを見つけました。

千葉県館山市の南端、太平洋に面している浜辺にNTTドコモが環境対策として風力発電と太陽光発電で電力をまかなっている基地局です。

(といってもアンテナがあるように見えなかったのですが・・・)

その日は強風だったので、風力発電の大きなファンが勢い良く回っていました。

普通に考えると風が強ければ強いほどファンが回り、発電機はドンドン発電されていると考えます。

ところが、風力発電はファンの回転数の2乗で発電されるために風が強すぎると発電機を保護するため、ファンを空回りさせると聞いていました。

風力発電の場合は風が強
すぎても弱すぎても発電しないので、ほとんどの時に空回りしているのだと。
実際に発電しているのか検証してみたくなりました。

ちょうど、リアルタイムで風力発電と太陽光発電の両方の発電量を示す電光掲示板がついていたので、早速見てみると・・・・

案の定、風力発電の方は全く発電していません。

結局、風は一定の風速ということが少なく、風速が時々刻々と変わるので、なかなか使いにくいらしいです。

水力発電は水量を調整できるので、発電機には適しているのでしょう。

天気は良かったので、太陽光発電、半導体シリコンで発電するタイプはしっかり発電していましたが、ここにも大きな問題があります。

原料のシリコンウエハを作る際に、シリコンの純度を上げて結晶を作るのですが、そのときには莫大なエネルギーを消費します。

従って、太陽光発電をしても、実際にはその製品寿命で発電できるエネルギーはそのシリコンウエハを作るエネルギー程度くらいなものだと聞いています。

これらの知識は、かなり古いものなので、現在は効率が上がっていたり、事情も変わっているのかもしれませんが、昔から環境がらみでは、実に珍妙な話がたくさんあります。

(回転数の問題はギアを自動変速にするなど、自動車産業が有力な技術を持っていると思います。)

環境の肝の部分には石油があります。
 
エネルギーだけではなく、プラスティック製品の原料でもある石油は戦略物資です。

石油は化石燃料であり、有限な資源ですので、その石油を支配したいという欲望が世界を動かしています。

米ドルとユーロの間の綱引きも石油が大きなウエイトを占めています。

今週また原油価格が上昇してきていますが、長期的に原油は上昇を続ける可能性が高いと思われます。
 
石油の価格上昇は金など他の資源の上昇にもなりますし、通貨にも大きな影響を与え続けていくことになります。

豪ドルやカナダドルは資源インフレに連動して上がりやすい通貨です。